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日本の梅雨
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作者:文一 文章来源:贯通论坛 点击数 更新时间:2004-7-7 8:12:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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日本に来る前、私は「梅雨」を見たことがありませんでした。ずっと北部に住んでいる人は大抵、雨に対する一種の特別な期待と憧れを抱いています。漢詩の「江南、梅の熟した日を憶う」や「清水、天より碧し、畫船で雨音を聞きながら眠る」のような境地がなんともいえないほど美しく感じるものです。でも、詩を読むときの感覚を現実の梅雨につなげて考えることは案外難しいことでした。 日本に来て初めて、本当の「梅雨」の姿を知りました。東京の場合、6月中旬(下旬)から7月中旬(下旬)にかけて、1ヶ月くらいの間、梅雨と呼ばれる季節があります。梅雨の前は、からっとしてとても心地よい天気の日が続きますが、梅雨の後は、蒸し蒸しして暑くてたまらない毎日になります。梅雨の間は、ほとんど毎日のように雨が降り続けますが、しかも朝から晩までのことが多いのです。雨はそれほどひどくはありません。大抵シトシトした霧雨ですが、故郷の雨より緻密です。それでも雨具がないとやはり困ります。 以前、人から日本人は毎日着る服を換えるということを聞きました。ちょっと首をひねってしまいますが、前日の服を換えないということは、その日一晩中自分の家に帰らなかったと人から思われるので、OLをやっている女性達などはその日の夜、家に帰る予定がなかったら、出勤するとき、服をもう1セット会社に持っていくそうです。 私が日本についた日は、ちょうど梅雨の真っ最中でした。飛行機の中には1人あたり、20キロの荷物しか持参することができません。重要な物だけでもうその限界に近かったので、服をそれほど多く持ってきませんでした。梅雨でない日ならまだいいのですが、梅雨の時期だったので、洗った服は三日かかっても乾きません。着替えの服がないので、とてもイライラしてしまいました。 日本の家は大抵が木造で、床に畳を敷いているので、梅雨のときの気温と湿度の影響で、ダニと呼ばれる一種の寄生虫が繁殖するのに適したコンディションになりがちです。中国ではこの種の寄生虫を「壁虱」という名で呼んでいます。ダニは人間の目に見えないほど小さくて、適当な温度と湿度の下での繁殖力が極めて強いのです。 梅雨が明けると、家々の軒に万国旗をかけるような風景が見られます。それは実に、梅雨のためにじめじめしていたお布団や服などを、久しぶりの太陽の下でじっくり乾燥させる風景なのです。 梅雨は人の気持ちにも影響を与えます。灰色の空、じめじめとした空気と服、そして狭い自分の部屋、それらを見る私も、気持ちまでべたべたしてうんざりします。その昔、日本人の国民病は肺結核だと言われていましたが、多分梅雨がその原因の1つでしょう。 「ほう、なるほど。梅雨という名前はもともと中国から伝わってきたものですか。」 相手の言葉を聞いた私は、得意に思えばいいのか、それともうんざりしているのか、自分でもよく分かりませんでした。
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