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進化?それとも退化?

作者:孔新彩  来源:贯通论坛   更新:2004-7-9 10:57:00  点击:  切换到繁體中文

 

ジベタリアン 最近日本社会では日本の若者、特に若い女性の教養と行動に関する問題が注目を集めてきています。大勢の「学者」達もその問題について論議を繰り広げています。

 「スッピンで電車に乗り込み、朝ご飯食べて、化粧して…電車から降りるときには見事なOLに変身!
 こういった光景も珍しくなくなってきた昨今。ここまで堂々とやられては、恥ずかしくないのかなあと思う以前に“揺れる電車の中で、なんて上手くアイラインを引くんだっ”と感心してしまうほど。
 ほかにも電車の床に座ったり、足を大きく組んで靴下を履き替えたり…。確かに悪いことをしているわけではないけれど、彼らの行為には違和感を感じてしまいます。これって、単なるジェネレーションギャップ?」――

 若者、特に若い女性は、今までの日本の風習を破り、そもそも家でやることをパブリックな場所でやるようになってしまいました。しかもその現象は相当な普遍性をもっているようです。
 日本産業経済研究所の調査によると、「街でキスをする」とか「電車内で抱き合う」などをするのが平気だと思う若者は全体の20%を占めています。
 「電車内で物を食べる」人は30%、「歩きながら物を食べてもいい」と思う若者は72%にも達しています。若者のそうした変化に対して心配する声も上がってきているのです。なぜ人はそれを心配するのでしょうか?

 批判に出る人達はまず、アメリカ人類学者、ルース・ベネディクトの「菊と刀」を取り上げ、古来より日本文化は「恥の文化」であり、恥を知る心(羞恥心)が人々の行為を制御するレギュレーターのような働きをしてきたというのです。またイギリスの女性は娼婦しか人前で口紅を塗る習慣を持たないという話を引用しました。
 彼らの本意はそれを引き合いにして現代の女性が恥を知らないと主張したかったのでしょう。彼らは今の日本の若者が「慎むことを知らない」、「パブリックの場をプライベートの場としてしまう」、「公共の場が個人の場と混同され、占用されてしまう」と嘆いているのです。

 さらに興味深いことに、一部の科学者達が今回の論議に参加してきたのです。医学の論理によりますと、「現代の若者は生活の不規則化により基礎体力が低下しているため、すぐに座り込んでしまう。さらに背筋・腹筋・足の筋力などが発達していないために、いわゆる“ウンコ座り”ができず、地面に座り込むこととなる。
 こういった成長期の筋力不足が現在の若者がお尻が小さくなり、足が長くなっていることにつながっている。かといって足が長くなるのだから筋肉を鍛えない方がいいという考えは大きな間違いで、成長期にこそ運動を盛んにやり、ぎりぎりまでがんばってみることで、自分がどこまでやれるかを知ることも出来るし、いざというときの踏ん張りにもなるのだ。最近の若者の“やる気”のなさはこうした運動不足が背景にある。」――というのです。
 彼らの有り余っている体力を、最大限に発揮する訓練が不足しているのではないでしょうか。でもどこに使うのかにもよりますけどね。

 車内でお化粧
 また、神経科学者で霊長類研究をしている澤口俊之さんは、自著の『平然と車内で化粧する脳』という本の中で、このように書いています。 「こういった行動が平然とできるのは、周りを気にしないのではなく、気にすることができないからだ」と指摘。それは「一種の能機能障害」とまで言っています。
 氏によると、現在の若者は、幼少期に発達に見合った教育をされなかったため、状況判断や自己コントロールをつかさどる脳の『前頭連合野』の発達が不十分なのだそうです。
 「では、若者達の『前頭連合野』を発達させるため、“今からでも遅くない、びしびし指摘しよう”と思いますか?それとも“周りのことを気にすることなく自由に行動できるのはいいことだ”と静観しますか?日常でよく見かけるようになった光景ですが、脳の発達に結び付けて考えると、放っておけないような気がしてきませんか?」――。

 日本で生活しながら以上の論説をみると、常識のある人であれば、誰でもそれらの論説が偽学くさいということに気づくでしょう。
 日本ではそうした偽学っぽい論説の先例が少なくありません。某名門大学の医学教授は、数十万のスモーカーを対象にして調査を行ったあと、タバコを吸うことは人の体に悪いという結論を出したそうです。
 しかし、その教授が死んだ後、彼の調査資料がまったく整理されていないことに人々は気づいたのです。彼が主張した科学検証を経て出した結果は、ただ彼自身の憶断だったのです。
 また最近、某考古学者が遺跡を偽造して、日本文化の起源年を数百年も前にしようとしたことが世間にばれたという事件もありました。
 ですから以上の事例をみて、何々「家」の肩書きのついている人でも、簡単にその人の「結論」を信じ込んではいけません!と私はいいたいのです。

 さて、本論に戻りますと、若者についての上述の論説は確実な証拠はあるのでしょうか?明らかに前の説は丸きりの嘘でしょう。
 そもそも東洋人は西洋人より骨格が小さいことは異論のない事実です。昔の日本人のお尻が大きい原因は、長い間ずっと畳の生活をしてきたことにあるでしょう。また正座の習慣にも原因がありそうです。
 「正座」は不健康で不衛生な姿勢です。正座は長時間ずっと両足を臀部の下に置くことになっているので、幼少期からずっとそういう姿勢で座るとしたら、足はX脚になりがちです。しかも脛と臀部の筋肉は薄っぺらになり、筋肉は畸形成長になりがちです。
 現在は都市部の人々のライフスタイルはたいぶ変わりました。多くの家庭に洋式の部屋が取り入れられ、洋式のテーブルで食事するようになってきたのです。そのため成長に関わる様々な問題はだいぶ解決されたのです。
 現代の若者の平均身長は高くなったし、足や臀部の筋肉も正常に成長してきているようです。その原因は、栄養状態が良いというほかに、生活習慣の変化も重要な一因でしょう。
 彼らは座るとき、足に余計な圧迫を与えないように自分の両足をのびのび出しています。しかしそういう姿勢は先の「専門家」たちが厳しく批判してしまったのです。
 いまでも日本の農村に行ってみると、長年の正座の影響で足の形が変わってしまったお年寄りの姿を見かることができます。
 「専門家」たちは従来の生活習慣が人にもたらしてきた悪影響を見ずに、やたらに自分の論理を主張して自ら笑い話をつくっているのではないでしょうか。

 後者の説は、これからたくさんの証拠を必要とする仮説といえるでしょう。というのも、科学は口だけで述べていいものではないからです。
 人の脳のどこが変化しているかということを証明するためには解剖学上の証拠などが必要となります。証拠がなければ、彼の説は仮説であるとしかいえません。
 まして霊長類学者が本業を離れて現代人の倫理問題を論証するとは、そもそも冗談のようなものでしょう。もし彼らの説が本当であるならば、欧米人はもはや猿に退化してしまっていることでしょうね!

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