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屋烏の愛

作者:楚狂人  来源:贯通论坛   更新:2004-7-2 16:08:00  点击:  切换到繁體中文

 

「母の念願」

 私の父と母はともに教師でした。母はより良い授業を行っていたためか、それとも優しい先生だったからか、理由はよく分りませんが、お正月のたびにお祝いに来る教え子
の大半が、母の生徒だったことは今も記憶の中に残っています。
 お祝いに来る教え子達の年齢はさまざまで、家族を連れてくる人も少なくありませんでした。もちろん、母は彼らを上客として大事に大事にもてなしました。
 母が教師を退いた後は、この正月祝いの習慣は生徒の間でさらに盛んになったようでした。ときどき同窓生だった何人かの人がみんな家族連れで家に来ることもありました。
 すると、もともと広くはなかった我が家は、すぐ混雑状態になってしまいます。特にご飯を食べるときには、席を空けるために、兄と私はいつも外へ行くように言われたものでした。
 このような私に対する親の扱いは、日本にきてからようやく改善されたように感じられます。少なくとも今はお正月に帰国した際、外に行かされることはなくなったからです。
屋烏の愛
 母にはこのような「悪習」があるということはとっくに知っていたのですが、ただ思いもよらなかったことは、母のその愛は「屋鳥(おくう)の愛」
(愛屋及烏:人を愛するとその家の屋根にとまるカラスまでもいとおしくなる意の四字熟語)にまでなってしまい、海を越えて拡張してしまったことです。
 先日、中国の実家に電話したら、母は自分の教え子の娘さんが研修生として日本の北陸地方のある都市に行っているということを、熱心にしゃべりだしたのです。
 ヒマな時に彼女に来てもらえと、母は私に言いました。私はあきれて何も言うことができなかったので、ただ「はい、はい」と返事をしていました。
 というのは、70歳近い母に、
外国で生活することの難しさ
を理解させる事自体無理だし、いままで親に対しては良いことしか報告してこなかったというこちらの事情もあるからです。
 
 親は私が日本でとてもイケていて、お金には困っていない暮らしをしていると思い込んでいるようです。しかし実際、私には東京からその都市まで行く時間的余裕はありませんし、もし、その時間があっても交通費は3万円弱もの大金です。
 ですから、私は自分なりに母の言葉をただ「建設的な意見」として処理してしまい、電話の後すぐそのことを忘れていました。しかし、1週間後再び実家に電話をした時、母はまたその事を言い出したのです。
 私がまだその娘さんに会いに行っていないと分かった母は、「母さんがもう老いぼれだと思っているんだろう。これぐらい頼んでもやってくれないのね。日本に行ったら人情すら忘れてしまったんじゃないの?」と、怒り出したのです。
 
やばい!
うちの皇太后が激怒!これ以上大きな罪にならないように、私は早速母に約束しました。「母さんとの電話を終えたら、すぐ彼女に電話します。それからまた母さんに報告するということで、どうでしょう?」
 「じゃあ、母さんはここ(電話口)で待ちます。今すぐ電話して!」と、母の声が少し緩みました。しかし、依然として怒りの匂いが残っています。

 すぐに私は彼女に電話をしてみました。最初電話に出た人に娘さんの名前を言うと、しばらくしてから澄んだ女の子の声が聞こえてきました。お互いに簡単な自己紹介をしてから、こちらからいろいろ彼女の近況を聞きました。
 初めて日本で同じ国の人から電話をもらったせいか、彼女の声は少し興奮気味でした。電話を切る前には、今にも泣きそうになったようでした。
 彼女の泣声は私に日本に来て間もないときの日々を思い出させたのです。「電話一本ぐらいで彼女をこんなに感動させられるなんて…。私ったら全然彼女の気持ちを考えなかったわ。」と、強い罪悪感を感じました。
 任務を終えた私は、再び母に電話をしました。「今、電話したわ。彼女は元気そうでした。まだ少し日本に慣れていないところもあるようだけど、大丈夫そうでしたよ。心配しないでね。」と母に報告しました。
 「これからも彼女によく電話してね。祝日とかの時間が取れるとき、彼女を見に行ってくれない?まだ二十歳の子供だから。日本には友達もいないし。」
 「はい、はい。」今回の私の返事はこれまでのようなごまかしではなく、本当に心からそうしたいと思ってした返事でした。

 それ以降、私はたまに彼女に電話をしたりして、だんだん彼女の生活状況を把握するようになりました。状況が分かるにつれ、自然に彼女のことが気に掛かるようになってきたのです。
 今年のお盆の前には、主人がちょうど北陸へ出張することになったので、彼女のことが気になる私は、主人に彼女の状況を見てきてもらうように何回も念を押しました。
 これでようやく、故郷にいる母にも一安心させることができることでしょう。


 「人だったなら、そんなことはできるはずないのに…」

 主人が出張から帰ったので、彼女の状況についていろいろ詳しく話を聞きました。しかし、それから長い間、私の心は少しも落ち着くことができなくなってしまいました。
 主人が出張から戻ってきた時はすでに夜でした。寝ていた子供を起こさないように、私と主人の二人はダイニングルームで話すことにしました。
 「俺は果物とお菓子などを持って娘さんを見に行ってきたんだ。」と、夫は話を切り出しました。それを聞いた私は、これでこのことを母に話せばきっと喜んでもらえるだろうと満足感を感じました。
 夫は話を続けました。「娘さんは実に可哀相でねぇ。彼女の親はよく安心できたものだな。」「えっ!何?どうしたの?早く言ってよ!」主人の言葉がよく分らなかった私は彼を急かしました。
 
 「俺が彼女のところに行ったときは夜だった。昼間彼女は仕事があるし、俺も仕事だったので時間を作れなかったからさ。君はきっと想像できないだろうけど、彼女の家に入ったときはかなり驚いたよ。
 地方は東京と比べ物にはならないと分かってはいるけど、それでも彼女と仲間たちが一緒に住んでいるところは予想以上に
ひどくぼろぼろな家
だった。
 とにかく東京の家賃1万円くらいのアパートよりもひどかったんだ。加えて彼女たちが働いているいわゆる洋裁工場は、3階建ての建物なんだ。1階は日本人が仕事する場所だそうで、中国からの研修生は2階で働く。
 研修生は17~18人くらいで全員女の子なんだ。彼女たちは全員この2階にある部屋に住んでいて、玄関につながっているキッチンはまだいいんだが、中に入ると、一つの大きな部屋しかなくて、全員その部屋に詰め込まれている状態なんだよ。」
 
 「さらにひどいのは部屋には日当たりが全然なくてね、部屋中がカビ臭くて梅雨の季節にはさらに大変なんだろうと思ったよ。」主人は一口水を飲んで、さらに話を進めました。
 「最も腹が立ったのは、そこのミシン台がとても高いことに気づき、質問した時だよ。どうしてだとと思う?」
 「分るわけないでしょ。早く言ってよ!」と、主人を急き立てる私。
 「君だけでなく、誰も信じられないことだろうよ。そこのボスは、中国人ってのは怠けるから彼女達を立ったままでずっと洋裁の仕事をさせているんだってよ!まったく腰抜けなやつだ、そのボスったら。」
 「
立ったままで洋裁をするって?
」自分の耳を疑うほど信じられないこの話。まさに前代未聞のことです!
 「うん、間違いなく立ったままだって。」と、主人は確信した様子でした。
 
 「何てこと!」怒りを抑え切れなくなった私は言葉を無くしてしまいました。
 「怒るのはまだ早いよ。最初はそこの工場の従業員はみんなそうなんだろうと思ったんだが、1階の日本人従業員はみんな座って仕事しているんだって。中国人の従業員のみが立たされて仕事してるんだ。そこの日本人のボスってホント頭に来るよな。」
 「彼女たちはいじめられているのに、なぜそのボスを訴えないの?ボスにそんな権利はないはずなのに…。」
 「俺もそう言ったんだが…。最初はそこの中国人の女の子達があまり日本語ができないから訴えることができないんだろうと思ったんだ。で、翌日休みを取って一緒にボスに話にに行こうと提案したんだ。
 でも、本当の理由を聞いてびっくりした。彼女たちは日本に来る前に
地方政府に一人4万元ほど担保として預けて来ている
んだ。もし日本側のボスの気に障って解雇でもされたら、お金を稼げないだけでなく、政府に預けた担保金までも取られてしまうんだよ。
 何てことだろう。結局、損をするのは彼女達本人なんだよ。だから娘さんから、この話を故郷の親に言わないように頼まれたんだ。親に心配させたくないってさ。」
 
 これじゃあ、まるで「嗚呼、野麦峠」の世界、明治期の過酷な女工さんの世界です。このとき、かつて感じたことのなかった一種の憤りが私の胸にいっぱいになりました。「何てひどいこと!」
 傍にいた主人は突然私の口から飛び出た荒い声にびっくりしたようで、しばらく「君にも大きい声がだせるのか?」という不思議な表情で私のことを見つめていました。
 人間はあれほど犬とかの動物を可愛がることができるのに、同じ人間をこんなにもいじめることができるものなんですね。
 人の心はどのように作られたものなのでしょうか?人間だというなら、そんなひどい仕打ちはできるはずがないのではないでしょうか?――大変憤りを感じた出来事でした。


 

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