您现在的位置: 贯通日本 >> 留学 >> 留学感受 >> 正文

夏休みの猫騒動

作者:張省言  来源:贯通论坛   更新:2004-7-2 16:11:00  点击:  切换到繁體中文

 

野田先生は、もうお年も古希に近い方ですが、平素からこつこつと研究に没頭され、その分野では大先輩として尊敬されている方です。
 それは彼の先生らしい人柄と、目に見える数多くの研究成果によるところが大きいのです。ちなみに、彼の研究する分野に関わっている人は、一般的に尊敬される人物が多いようです。
 野田先生は、堂々たる大学教授であるにも関わらず、いくら外で羽振りがよくても、近所ではごく普通のお金持ちのお爺ちゃんにしか見えません。周りの人と大して変わりのない暮らしをしているのです。

猫  野田先生のお宅では、猫を2匹ほど飼っています。今年の夏休みのことです。猫達にいろいろ厄介なことが起きてしまいました。
 幸いなことに、ちょうど大学が夏休み中だったので、野田先生は他の雑用をさて置き、猫のことに集中することが出来たのです。

 灰(猫の名前)がいつもの朝食の時間に家に戻ってこなかった日の話です。
 灰のことを心配した野田先生は、「ひょっとしたら灰は何か事故にでも遭ったのでは?」という不安を覚えました。
 灰という猫は、ふだん贅沢な暮らしをしているので、少しも自立する力のない猫だと思われます。当然、今まで外で朝ご飯を食べたことは一度もありません。
 お昼を過ぎた頃になっても、灰は戻ってきません。落ちつかなくなった野田先生は、近所に灰を探しに出かけました。
 しかし辺りを一回り探しても、灰の姿は見えません。不吉な予感が一瞬、野田先生の頭をよぎりました。「もしかして、灰は自分がそろそろこの世を去る時が近づいてきたと分かって、どこかに隠れてしまったのではないだろうか?」……。
 
 猫というものは霊感が強い動物なので、自分が死ぬ前には主人の家を離れていくという噂を野田先生は聞いたことがあります。
 でも野田先生は、灰は長年自分と一緒に暮らしてきたのだから、灰が死んだ時は、動物墓地の小さなお墓に埋葬してやりたいと考えていました。毎年お墓参りに行くことによって、これまで過ごしてきたことに対して感謝をしたいと考えているようです。
 でも、灰がこのまま家を後にしたら、それはやはり野性的な本能のせいなんだよなぁ、長年付き合っても、われわれ人間を信用しないのはちょっと理不尽だなぁ、と野田先生は思いました。

 1日、2日、そして3日が過ぎました。野田先生は毎日灰を探しに出かけました。しかし灰を探し出すことはできませんでした。
 野田先生がこんなに灰の捜索に固執するのは、灰のことを本当に心配していることはもちろん、一方では、万が一灰が近くのどこかで死んでしまっていたら、近所の人に迷惑をかけてしまうと考えているからなのです。ですから、早く灰を見つけ出さなければ安心できません。
 野田先生は近くにいるカラスに目をつけました。動物の死骸があれば、たくさんのカラスが争いながら群がることに違いありません。しかし、この2~3日の間、カラス達には何の異常もありませんでした。
 「きっと人間にもカラスにも見つからない遠いところに行ってしまったのだろう。」と野田先生は絶望を感じ始めました。

猫 灰の問題がまだ解決されていないのに、黒と呼ばれるもう1匹の猫にも、問題が起きてしまいました。実は2ヶ月前から、黒のお腹が突然膨れ始めていたのです。
 野田先生はとても不思議に思っていました。「黒はオスのはずだが…。急に妊娠しちゃったのかなぁ?まさか何かの異変が起こっているのだろうか?もう一度性別を確認したほうが良さそうだなぁ」。
 野田先生はさっそく確認することにしました。1回、2回…、何度も繰り返して黒の性別を調べたのですが、やはり黒は「オス」という結果しか得られなかったのです。
 黒のお腹は日毎にますます大きく膨らんで行きました。野田先生は、何かの異変による妊娠だという考えを確信するようになったのです。
 『西遊記』の、母子河の水を飲んでしまった三蔵法師と猪八戒のように、野田先生は黒のお腹にいる「子」をどうやって生ませるかを悩み始めました。
 さらに「国が滅ぶ寸前には必ず不吉なものが生まれると言われているから、まさか何か災いが我が家に降りかかってくるのではないだろうか?用心しなくちゃ!」と、野田先生は感じました。

 しかし、何も起こらないまま、2ヶ月が過ぎてしまいました。黒は依然として大きなお腹を抱えたままで、何も変な様子は見せません。
 彼は相変わらず元気で、寝食はとても正常です。その様子を見た野田先生は長い間緊張させてきた神経を、少し緩めることができました。
 ところが黒も元気とはいえ、灰がいなくなってからというもの、その元気さも少しずつ減ってきているような気がします。
 「もう灰を失ってしまったから、黒をも失う訳にはいかない。どうせ夏休み中だし、黒を獣医に診てもらおう。」と決心した野田先生は、早速近くの動物病院に黒を連れて行きました。
 獣医は黒を診察してから、「もう少し詳しく検査する必要があると思いますので、2~3日黒を預からせて下さい。後日こちらからお電話します。」と、野田先生に言いました。

 翌日、野田先生の自宅の電話が鳴りました。動物病院からでした。「いつもお世話になっております。黒の検査結果が出ました。細菌性腹膜炎です。もう手遅れのようですが、どうしたらよろしいでしょうか?」と、獣医は言いました。
 その獣医の言葉を聞いた野田先生は頭にきました。「猫が病気にかかったから、治療をお願いしたんだ!もう救いようがないというのはどういうことだ。専門家なんだから何か策を講じてほしい。手遅れなら、黒に‘安楽死’させるのか、それとも別の方法で対応するのか、あなたの提案を聞きたいのに、今さらどうするかと私に聞かれても困る。こっちは簡単に‘じゃ、死なせてやってくれ’と言う訳もいかないんだよ!」と野田先生は思いました。
 しかし、その気持ちを抑えて獣医に聞きました。「いやあ、こちらこそお世話になっています。薬なんか試してもらえませんでしょうか?何か良い薬はないのですか?」
 獣医は「では、そのご意見を尊重したいと思います。少し抗生物質を試させて頂きます。でも、効果がある期間は限られていますのでご了承下さい。こちらも出来る限りの努力を尽くしますが…。」

 この電話で、野田先生は黒の病気はきっと治らないだろうと諦めてしまいました。ですから、野田先生はもうあまり黒のことは考えないことにしました。
 そして何日か後、野田先生は別荘に旅行に行く寸前に再び黒のことを思い出して、動物病院に電話を入れました。彼は獣医にこの2~3日旅行に出かける旨を伝えてから、黒のことを切り出しました。「黒の病気はもっと悪くなったでしょうか?」
 獣医は意外にも、とても落ちついた口調で答えました。「いや、黒は回復中ですよ。彼に抗生物質や抗癌剤を飲ませたので、今は大分元気になっています。食欲も旺盛ですし、じき回復しますよ
 ただ、お腹に貯まった水を一度に抽出することが出来ないので、その点が心配です。一ぺんに吸い出した場合、黒はそれに耐えられない可能性があるので、自分で吸収させてしまうようにするつもりです。安心して旅行して下さい。心配ご無用ですよ。」
 
 今回の電話は、野田先生に幾分かの驚きと喜びを与えたほか、幾分かの不安をも感じさせたのです。回復しているのになぜ不安がる必要があるのかって?
 だって、そんなに効果のある薬を使用したのなら、病院側からどれほど高額の請求書が来るか心配になるでしょう!


 

留学录入:贯通日本语    责任编辑:贯通日本语 

  • 上一篇留学:

  • 下一篇留学:
  •  
     
     
    网友评论:(只显示最新10条。评论内容只代表网友观点,与本站立场无关!)
     

    日本留学生省钱小技能解析

    中国研修生在日境况牛马不如

    去日本留学:一年的费用是多少

    盘点日本留学之必带物品

    申请日本留学的常见问题分析

    申请日本留学误区解析

    广告

    广告